芽茶（めちゃ）について

芽茶は煎茶や玉露を作る際に出た芽や葉の先端などを集めた茶です。茎茶や粉茶とともに出物と呼ばれ、煎茶製造の際に副産物として出るお茶です。副産物であり一級品ではないとされるため安価ですが、部位が違うだけで茶葉そのものの品質は煎茶や玉露と変わりがないため、味は一級品の茶と比べても劣るものではありません

生葉は、摘採した時点から酸化酵素の働きによって変化（発酵）が始まりますが、緑茶は新鮮な状態で熱処理（蒸す・炒る）することで酸化酵素の働きを止めた「不発酵茶」です。

芽茶の茶葉は小さく丸まっているのが特徴で、丸みを帯びているものほど上質とされています。これは、芽や葉の先端は水分が多く柔らかいため、自然に丸まりやすいためです。芽や葉の部分は茶のエキスが凝縮されているため、風味は力強く濃厚な味わいが特徴で、渋みや苦味、旨味がどれも強く、水色も濃い緑色です。

カフェインが多いため覚醒作用もあります。また、茶葉が丸まっているため、2煎が限度の茎茶や3･4回が限度の煎茶と違い、茶葉が開ききるまで何度でもお茶を楽しむことが出来ます。一方で、もともとの味が濃厚であるため、熱湯で淹れたり淹れる時間を長くしすぎるとお茶が濃くなりすぎますので、ぬるめのお湯で淹れるのが良いでしょう。

芽茶の特徴と味わい

芽茶（めちゃ）は、煎茶や玉露を製造する過程で自然に選別された芽先や葉の先端部分を集めたお茶です。一般的には"出物（でもの）"と呼ばれる副産物のひとつで、茎茶や粉茶と並びますが、使用されている茶葉の品質自体は高く、味わいも一級品の茶に劣るものではありません。特に、芽茶は茶の旨み成分が凝縮されており、味が濃く、力強い風味が楽しめるのが魅力です。

芽茶の見た目としては、小さく丸まった茶葉が特徴で、これは芽や葉先が柔らかく水分を多く含むため、揉捻（じゅうねん）の工程で自然と丸まりやすくなるためです。丸みを帯びた芽茶は品質が良いとされ、濃い緑色の水色がその濃厚な味を一層引き立てます。

芽茶の淹れ方と楽しみ方

芽茶は茶葉が小さく、しっかりと丸まっているため、少量でも十分に味が抽出されます。ただし、もともとの味がとても濃厚なため、熱湯で淹れると渋みや苦みが強く出すぎることもあります。そのため、ぬるめのお湯（約70～80℃）を使用し、30秒～1分ほどで淹れるのがポイントです。抽出時間を長くすると、さらに味わい深い一杯になりますが、お好みに合わせて調整すると良いでしょう。

また、芽茶は急須で淹れるのはもちろん、冷茶としても楽しめます。冷水でじっくりと抽出することで、甘みや旨みが際立ち、暑い季節にもぴったりのすっきりとした味わいになります。茶葉の開きがゆっくりであるため、煎茶よりも多くの回数（3～4煎）まで美味しく飲める点も芽茶の魅力のひとつです。

芽茶の栄養と効果

芽茶にはカフェインが比較的多く含まれているため、覚醒作用があり、朝の目覚めの一杯や、集中したいときのお供にぴったりです。また、茶葉の先端部分はアミノ酸やカテキンなどの成分が豊富に含まれており、栄養価も高めです。渋みや苦み、旨みがしっかりと感じられるため、一口飲むだけで満足感のあるお茶として人気があります。

香りも豊かで、ふわっと広がるような香ばしさが特徴。濃厚な味わいとともに、芳醇な香りが心を癒やしてくれるでしょう。副産物という立ち位置ながら、その魅力は高く評価されており、コストパフォーマンスにも優れた日本茶として、多くの日本茶ファンに親しまれています。