玉露と煎茶は、製法こそ似ているものの、栽培方法に大きな違いがあります。煎茶は太陽の光をたっぷり浴びて育てられるのに対して、玉露は収穫の2〜3週間ほど前から「覆い」と呼ばれる黒いネットやよしずを使って日光を遮る「被覆栽培」が行われます。
この遮光栽培により、渋みの原因であるカテキンが生成されにくくなり、旨み成分であるテアニンが多く残るのが玉露の最大の特徴。結果として、まろやかで甘みのある味わいと、独特の「覆い香(おおいか)」と呼ばれる海苔のような香りが生まれているのです。見た目も濃く深い緑色をしており、高級茶らしい気品ある外観を備えています。
このように、光を遮る手間と時間をかけて育てられる玉露は、生産量が少なく、希少性の高いお茶として広く知られています。
玉露の魅力を最大限に引き出すには、お湯の温度がカギになります。一般的な煎茶は70〜80℃で淹れられますが、玉露は50〜60℃の低温でじっくり抽出するのがポイント。湯の温度が高すぎると、せっかくのテアニンが壊れてしまい、苦味成分が際立ってしまいます。
おすすめの手順は以下の通りです。まず、沸騰させたお湯を湯冷ましして約60℃にします。急須には3〜4gの玉露を入れ、80ml前後の湯を注ぎ、1分半から2分ほどゆっくりと蒸らすのが理想的です。こうして淹れた玉露は、ほんの一口で驚くほどの旨みと甘さを感じられる贅沢な一杯になります。
一煎目の甘さを味わった後は、二煎目・三煎目と徐々に湯温を上げていき、変化する味わいを楽しむのも醍醐味のひとつ。宝瓶(ほうひん)や小ぶりな急須で丁寧に淹れる所作そのものが、豊かなひとときをもたらしてくれることでしょう。
玉露は「特別なお茶」として知られ、日常使いというよりはおもてなしや贈り物、ゆったりしたい時間にふさわしいお茶です。特に和菓子や干菓子との相性は抜群で、甘みが際立つ玉露と控えめな甘さの和菓子は、お互いを引き立て合います。
また、玉露は「カフェインを抑えつつリラックスしたい」という方にもおすすめ。テアニンにはリラックス効果やストレス緩和作用があるとされ、心を落ち着けたい就寝前の一杯や、休日の午後のブレイクタイムにもぴったりです。
近年は、玉露の茶葉を使った料理やスイーツなども注目されており、高級ホテルのアフタヌーンティーなどでも取り入れられる機会が増えています。日常から少し離れ、五感で味わう贅沢な一杯。新緑園の厳選した玉露で、そんな時間をぜひご自宅でも味わってみてください。
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