粉茶(こなちゃ)は、煎茶を製造する際に発生する副産物で、主に茶葉の粉状になった部分を集めたお茶です。芽茶や茎茶と同様に「出物(でもの)」と呼ばれる分類に入ります。出物とはいえ、もともとの茶葉の品質は煎茶と変わらないため、価格に比して味わいの評価が高いのが特徴です。
粉茶はその粒子が細かいため、お湯に成分が溶け出しやすく、短時間で濃厚な味と色を引き出すことができます。そのため、家庭用はもちろん、飲食店や寿司店などでも「アガリ」としてよく利用されており、寿司の後味をすっきりとさせる役割を果たします。手軽に淹れられる点も、忙しい現代人にとっては嬉しいポイントです。
粉茶は、見た目こそ細かく粉状で軽やかな印象を受けますが、実際にはとても力強い味を持っています。一般的な煎茶に比べて、旨みや渋みの抽出が早く、お茶としての味がしっかりしているため、食後の一服にも最適です。また、茶葉が細かくなっていることで、お湯の温度や抽出時間に対する反応が早く、わずか数十秒で一杯のお茶が完成します。
そのため、朝の忙しい時間や急な来客時にも重宝され、湯冷ましの手間なく熱湯で手早く淹れられるのが魅力です。一方で、その分茶葉の成分が早く出きってしまうため、2煎目以降の味の変化を楽しむにはあまり向いていません。1煎目でしっかり味わう、そんな楽しみ方が合っているお茶です。
近年、「粉茶」と「粉末茶」が混同されることがありますが、実際には全く異なるものです。粉茶は、煎茶の製造過程で自然にできた粉状の茶葉であり、淹れた後には茶殻が残ります。つまり、あくまで茶葉の一部であり、溶けるものではありません。
一方で粉末茶は、抹茶のように茶葉そのものを粉砕し、湯に溶かして飲むスタイルのもので、茶殻が残らないのが大きな違いです。粉末茶は利便性が高く、ペットボトル飲料やティースティックなどに活用されることも多くなっていますが、茶本来の香りや風味をしっかり楽しむという点では、粉茶に軍配が上がります。淹れる手間も楽しみの一つと考える方にとっては、粉茶の味わい深さが際立つことでしょう。
コストパフォーマンスが高く、しっかりとした味わいと手軽さを兼ね備えた粉茶は、日常使いのお茶として、また日本茶をもっと気軽に楽しみたい方におすすめの一品です。
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