抹茶について






抹茶は、緑茶の一種です。碾茶(てんちゃ)を粉末にしたもので、茶道で飲用として用いられるほか、和菓子、洋菓子、料理の素材として広く用いられます。 原料となる碾茶に用いる茶は、玉露と同様に葭簀(よしず)と藁(わら)を用いて直射日光を遮り「簀下十日、藁下十日」被覆栽培します。これにより茶葉は薄くなり、うまみやコクが増します。1回目に収穫したものを1番茶、2回目に収穫したものを2番茶とし、若葉をていねいに手で摘む他、機械で刈る方法もあります。刈り取った茶葉はその日のうちに蒸した後、揉捻(じゅうねん)を行わずに乾燥させます。もまないところが煎茶や玉露との大きな相違点です。
この碾茶を刻み、葉柄、葉脈などを取り除いて真の葉の部分だけにし、粉末にします。45℃前後の一定温度で乾燥させ、茶葉に変化の少ない石臼(茶臼)で挽きます。冬場は味が変わってしまうため、この工程は11月までに行います。

お茶には眠気の除去や利尿作用などさまざまな効能がありますが、特に抹茶は茶葉を粉にして飲むため、葉に含まれる栄養素をそのまま摂取することができます。
 

抹茶の味と香りの魅力

抹茶の味わいは、濃厚な旨味とまろやかな甘み、そしてわずかな苦味がバランスよく調和しています。被覆栽培によって育まれた茶葉は、テアニンを豊富に含み、これが抹茶特有のコクや甘みにつながっています。

また、抹茶ならではの青々とした爽やかな香りや、たてたときに立ち上がる豊かな泡立ちも魅力の一つ。飲んだ瞬間に口いっぱいに広がる芳香と、まろやかで深みのある味わいが、心を落ち着かせてくれます。香りや風味を最大限に引き出すためには、点てる際のお湯の温度(80℃前後)や攪拌方法にもこだわると良いでしょう。

抹茶に含まれる栄養成分とその効果

抹茶は、茶葉をまるごと粉末にして飲むため、栄養成分を余すところなく摂取できるのが特徴です。カテキン、ビタミンC、E、食物繊維、クロロフィル、テアニンなど、健康に良い成分が豊富に含まれています。

その中でもテアニンはリラックス効果が高く、ストレスを和らげる働きが期待されています。また、カテキンは抗酸化作用や抗菌作用を持ち、生活習慣病の予防にも役立つとされています。カフェインも含まれており、覚醒作用があるため、集中力を高めたいときにもぴったりです。美容や健康を気遣う方にも、積極的に取り入れていただきたいお茶です。

抹茶の楽しみ方とアレンジレシピ

抹茶は茶道だけでなく、日常的にも気軽に楽しめるお茶です。お湯で点てていただくのはもちろん、ミルクと合わせた抹茶ラテや、スムージー、アイスクリーム、パンケーキなど、アレンジの幅も広がっています。

特にミルクとの相性が良く、抹茶ミルクや抹茶プリンなどのデザートとしても人気があります。また、料理に加えることで、見た目も鮮やかに仕上がり、抹茶のほろ苦さがアクセントとなって味に奥行きを与えます。和風スイーツだけでなく、洋菓子との相性も抜群。ご家庭で抹茶を使ったお菓子作りやお料理に挑戦してみるのもおすすめです。

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