ウバについて


ウバ(Uva)は、スリランカのウバ州の高地で生産される高級茶で、ダージリン、キーマンと並び、世界三大銘茶の一つに数えられます。セイロンティー(スリランカ産の紅茶)において、最も標高の高い地域で栽培されるハイグロウンティーに区分され、中でも、香りと風味がしっかりしたウバ茶はその代表格をなすものです。

適度な渋さを伴う深い味わいと、「ウバ・フレーバー」と呼ばれる特徴的で鮮明な香気があります。バラの花にたとえられるほのかな香りの上に、サリチル酸メチルのような爽やかな芳香を伴うものが代表的な上質種とされていますが、スモーキーな香りをもつものもあり、またサリチル酸メチル香の有無・程度も様々であるなど、茶園と収穫時期さらには年度やロットによってもかなりの違いがあります。

スリランカ産の紅茶の通例にしたがい、細かくきざんだ茶葉形態(ブロークン等級)をしているものがほとんどであり、このことが、濃い味わいの紅茶の抽出をいっそう助けます。 水色は澄みながらも濃い深紅色であり、カップに注ぐと水面の淵が金色の輪のように映る場合があって、これが「ゴールデンリング」と呼ばれるウバ茶の楽しみ方の一つです。

上級種はストレートティーとして香りを楽しむことが多いのですが、ウバ茶一般としては、ミルクとの相性が良く ミルクティーとして楽しまれます。

ウバの香りと味の特徴とは

ウバ茶の最大の魅力はその香りにあります。爽やかで清々しい「ウバ・フレーバー」は、ほかの紅茶にはない独特のもので、香り高いストレートティーとして楽しまれる理由のひとつです。

また、渋みや苦味のバランスも良く、深みのある味わいが特徴です。水色(すいしょく)は明るく澄んだ紅色であり、カップに注ぐと縁に現れる「ゴールデンリング」と呼ばれる金色の輪もウバ茶ならではの美しい現象です。香りを重視する方はファーストインフュージョン(最初の抽出)でストレートで楽しむのがおすすめですが、やや濃いめに抽出し、ミルクを加えることでまろやかさとコクが引き立ち、豊かで美味しい味わいが広がります。

ウバ紅茶の製法と等級

スリランカの紅茶産業では、茶葉の形状に応じた等級分けが行われています。ウバ茶も例外ではなく、細かく刻まれたブロークンタイプ(BOP:Broken Orange Pekoe)が主流です。これにより短時間で濃い紅茶が抽出されるため、忙しい朝やティータイムにも最適です。

茶園によってはリーフタイプ(葉の形が残るタイプ)も生産されていますが、一般的に市販されているのはブロークンタイプのものが多いです。また、ウバは手摘みによる高品質の茶葉が主に使用されており、その製法には伝統とこだわりが詰まっています。気温や湿度、風の流れといった自然環境に左右されるため、毎年同じ茶園でも風味に違いが出るのもウバ茶の魅力です。

ウバ紅茶の楽しみ方とおすすめの飲み方

ウバ茶は、その個性的な香りと深みのある味わいから、さまざまな飲み方が可能です。

最もポピュラーなのはストレートティーでの楽しみ方。軽く渋みを感じながらも口の中に広がる芳醇な香りは、一杯の紅茶で心を癒してくれます。また、ミルクティーとしても非常に相性がよく、濃く淹れてミルクを注ぐことでコクとまろやかさが際立ちます。寒い季節には砂糖やスパイスを加えてチャイ風にアレンジしてもおいしくいただけます。

ウバ茶の繊細な香りを引き出すには、やや低めの温度(90〜95℃)で1分半から2分ほど抽出するのがポイントです。長時間の抽出は渋みが強く出すぎる場合があるため、好みに応じて調整してください。芳香と味のバランスが取れたウバ紅茶は、リラックスタイムやおもてなしにもぴったりの一杯です。

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