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鳥取県のお茶を知る|大山茶・用瀬茶・日干番茶の産地と特色

鳥取県は、生葉収穫量85トン・荒茶生産量22トンという小規模ながらも、個性豊かなお茶の産地です。大山の麓で育まれる「大山茶」、江戸時代から続く銘茶「用瀬茶」、そして今は希少となった「日干番茶」など、地域ごとに異なる茶文化が根付いています。このコラムでは、鳥取県産茶の産地ごとの特色と歴史をわかりやすくご紹介します。

なお、こちらでご紹介する鳥取県産のお茶は新緑園ではお取り扱いがございません。あくまでも産地情報のご紹介となりますので、あらかじめご了承ください。

鳥取県のお茶産地マップ

大山茶(だいせんちゃ)|無農薬栽培にこだわる米子市淀江町のお茶

名峰・大山の裾野に位置する米子市淀江町の陣構(じんがまえ)地区では、「大山茶」(陣構茶とも呼ばれます)の生産が大切に続けられています。この産地の大きな特徴は、一切の農薬を使用しないという栽培方針を長年貫いていることです。

除草や害虫の駆除はすべて手作業で行われており、生産者の丁寧な手仕事が品質を支えています。大山の豊かな土壌と清らかな水は、茶葉に力強い旨みと風味をもたらす要素とされています。

また、近年では緑茶の枠を超え、国産紅茶(和紅茶)の製造とブランド化にも取り組んでいます。海外産の紅茶とは異なる、和紅茶ならではの繊細な香りは、県内外で注目を集めています。自然の循環を活かした持続可能な農法は、環境意識の高まりとともに産地の新たな価値として評価されつつあります。

大山茶の主な特徴

  • 農薬不使用の手作業栽培
  • 陣構(じんがまえ)地区が主な産地
  • 国産紅茶(和紅茶)のブランド化にも取り組む
  • 大山の火山灰土壌と清水が育む風味

用瀬茶(もちがせちゃ)|江戸時代から続く銘茶「因幡の茶」の歴史

鳥取県東部に位置する用瀬町(現・鳥取市)で生産される「用瀬茶」は、江戸時代から銘茶として広く知られてきました。明治時代には海外輸出も行われるなど、当時は先進的な産地として名を馳せていたことも歴史的な事実です。

一度は産地としての存続が危ぶまれた時期もありましたが、地元企業の三角園によって生産が復活を遂げました。現在は鳥取県の認証を受けた無農薬「特別栽培茶」として、安全性と品質の向上に努めています。

「因幡の茶」というブランド名で親しまれるこのお茶は、用瀬の山間部がもたらす寒暖差によって、格別の香りと深いコクが育まれるとされています。伝統を継承しながら、現代の消費者が求める安心・安全に向き合う姿勢は、多くの茶愛好家から支持を得ています。

用瀬茶の主な特徴

  • 江戸時代から続く歴史ある銘茶産地
  • 明治時代には海外輸出の実績あり
  • 三角園による生産復活という独自の経緯
  • 鳥取県認証の無農薬「特別栽培茶」
  • 「因幡の茶」としてブランド化

日干番茶と鳥取の茶文化|鹿野茶・智頭茶に受け継がれた伝統

かつて鳥取県内では、鹿野町(鹿野茶)や智頭町(智頭茶)といった各地でも、地域の気候に合わせた個性豊かな茶栽培が行われてきました。特にこれらの地域で親しまれていたのが「日干番茶(にちがんばんちゃ)」と呼ばれる、天日干しで仕上げる伝統的な製法のお茶です。

素朴ながらも滋味深い味わいが古くから地元の生活に根付いていましたが、後継者不足や厳しい気候条件の変化により、2017年現在ではその生産はほとんど行われていない状況です。

生葉収穫量85トンという限られた生産規模の中で、現在の鳥取県産茶は「量よりも質の追求」へと舵を切ってきました。日干番茶のような希少な伝統技法が残した「茶を慈しむ精神」は、現代の大山茶や用瀬茶の丁寧な作風の中にも受け継がれているといえるでしょう。

鳥取県の茶産地まとめ

  • 大山茶(陣構茶):米子市淀江町。無農薬・手作業栽培。和紅茶のブランド化にも取り組む。
  • 用瀬茶(因幡の茶):鳥取市用瀬町。江戸時代から続く銘茶。特別栽培茶として復活。
  • 鹿野茶・智頭茶:日干番茶の産地として知られたが、現在はほぼ生産されていない。

新緑園のおすすめ商品

新緑園では、宮崎県産の日本茶・和紅茶を豊富にご用意しています。産地へのこだわりや品質を大切にしたお茶をぜひお試しください。

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記事監修

日本茶専門店 新緑園 代表取締役 茶匠 黒木信吾 (茶審査技術 九段 / 全国茶品評会 農林水産大臣賞 4度受賞)

宮崎県新富町にて昭和30年創業の新緑園代表。全国茶審査技術競技大会で全国でも数少ない「九段」を取得。

  • 全国茶品評会 農林水産大臣賞 4度受賞
  • 国内外コンテストで多数受賞
  • 日本茶普及活動にも従事

鳥取県のお茶産地として知られる大山茶・用瀬茶・日干番茶の特色と歴史をご紹介します。無農薬栽培にこだわる大山茶、江戸時代から続く銘茶「因幡の茶(用瀬茶)」、そして今は希少となった日干番茶など、鳥取の茶文化の奥深さを産地ごとにわかりやすく解説。日本茶の産地知識を深めたい方にも参考になるコラムです。

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