【日本茶コラム】鳥取県

 
生葉収穫量85トン、荒茶生産量22トン。下記以外の産地では、鹿野町(鹿野茶)、智頭町(智頭茶)でも茶栽培が盛んで日干番茶などが作られていたが、厳しい気候や後継者不足などにより、2017年現在は殆ど生産されていない。
 

 
大山茶(だいせんちゃ)(米子市淀江町)
名峰大山の麓に広がる丘陵地で栽培されているお茶です。農薬を一切使用しないので、草取りや虫取りもすべて人の手で行う手間暇かけられたお茶が特徴的です。陣構(じんがまえ)地区で主に生産されており、陣構茶ともよばれている。国産紅茶のブランド化も行っている。
 
用瀬茶(もちがせちゃ)
江戸時代から名を知られた銘茶産地です。無農薬「特別栽培茶」として、鳥取県の認証も受けており「因幡の茶」としてブランド化しています。香りと味にとても優れているのが特徴です。明治時代には海外輸出も行っていた。一度は廃絶するが、後に三角園という企業が生産を復活させている。

※上記は新緑園ではお取り扱いがございません。
 あくまでも産地のご紹介となります。
 悪しからずご了承ください。

 

大山の恵みと無農薬栽培にこだわる大山茶と陣構茶の特色

名峰大山の裾野に位置する米子市淀江町の陣構(じんがまえ)地区では、「大山茶(陣構茶)」の生産が大切に続けられています。この地域で特筆すべき点は、一切の農薬を使用しないという厳格な栽培方針を長年貫いていることでしょう。除草や害虫の駆除といった作業はすべて手作業で行われており、生産者の多大な労力が品質を支える土台となっています。大山の豊かな火山灰土壌と清らかな湧水は、茶葉に力強い旨みと健やかな風味をもたらす重要な要素となりました。

また、近年では緑茶の枠を超え、国産紅茶の製造とブランド化にも精力的に取り組んでいます。海外産の紅茶とは一線を画す、和紅茶ならではの繊細で奥深い香りは、県内外のファンから高い評価を得ております。自然の循環を活かした持続可能な農法は、現代の環境意識の高まりとともに、産地の新たな価値として注目を集め始めました。丁寧な手仕事が生み出す一杯は、まさに大山の自然そのものを凝縮したような贅沢なひとときを提供してくれるはずです。

復活を遂げた用瀬茶の歴史とブランド「因幡の茶」の価値

鳥取県東部に位置する用瀬町(現・鳥取市)で生産される「用瀬茶」は、江戸時代から銘茶として広く知れ渡ってきました。明治時代にはいち早く海外市場を見据えた輸出が行われるなど、当時は非常に先進的な産地として名を馳せていたことも歴史的な事実です。一度は産地としての存続が危ぶまれた時期もありましたが、地元の企業である三角園によって再興を果たしたという独自の経緯があります。現在は「特別栽培茶」としての県独自の認証を取得しており、安全性と品質の向上に日々努めておられます。

「因幡の茶」というブランド名で親しまれるこのお茶は、用瀬の山間部がもたらす寒暖差によって、格別の香りと深いコクが育まれます。無農薬での栽培は土壌の健康を保ち、茶葉本来が持つ野生味のある風味を際立たせる結果となりました。伝統を継承しつつ、現代の消費者が求める安心・安全に真摯に向き合う姿勢は、多くの茶愛好家から厚い支持を得ています。復興から現在に至るまでの歩みは、鳥取の茶文化が持つ強靭な生命力を象徴しているといえるでしょう。

鳥取県が育む伝統製法と希少な日干番茶の文化的背景

かつて鳥取県内では、鹿野町や智頭町といった各地でも、地域の気候に合わせた個性豊かな茶栽培が行われてきました。特にこれらの地域で親しまれていたのが「日干番茶(にちがんばんちゃ)」と呼ばれる、天日干しで仕上げる伝統的な製法のお茶です。厳しい冬の寒さを耐え抜いた茶葉を使い、素朴ながらも滋味深い味わいが古くから地元の生活に深く根付いていました。後継者不足や厳しい気象条件の変化により、現在ではその生産風景を目にすることは非常に稀なものとなっています。

生葉収穫量85トンという限られた生産規模の中で、現在の鳥取県産茶は「量よりも質の追求」へと明確に舵を切ってきました。日干番茶のような希少な伝統技法が残した「茶を慈しむ精神」は、現代の大山茶や用瀬茶の丁寧な作風の中にしっかりと受け継がれています。産地ごとの歩みやこだわりを正しく理解することは、鳥取県産茶の持つ本当の魅力を知る第一歩となるはずです。伝統を守る心と新しい挑戦が交差するこの地の茶業は、これからも独自の進化を続けていくことが期待されます。

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