三重県は、生葉収穫量約3万2,000トン、荒茶生産量約6,770トン(農林水産省統計)を誇る国内第3位の茶産地です。特に北勢地方で多く生産される「かぶせ茶」は、2011年時点で国内シェア1位を記録しており、その品質と生産量は全国的に高く評価されています。
また、菓子加工用の茶葉生産量も全国1位で、抹茶スイーツや製菓用粉末茶の供給源としても重要な役割を担っています。県内各地に茶産地が広がり、歴史あるブランドと新しい加工技術が融合しているのも特徴です。気候は温暖で、伊勢湾からの湿潤な空気と適度な寒暖差が茶の旨味を引き出し、香り高く色鮮やかな茶葉を育てています。
三重県で生産される茶葉は、旧伊勢国の範囲で採れたものを総称して「伊勢茶」と呼びます。県内では、生産地ごとのブランド育成が盛んで、度会茶・飯南茶・鈴鹿茶・大台茶・亀山茶・水沢茶・菰野茶・石榑茶・芸濃茶・美杉茶・香肌茶など、地域ごとに特色ある銘柄が存在します。
度会茶は、清流宮川上流の川霧に育まれたまろやかな味わいが特徴で、品評会でも高い評価を受けています。水沢茶は、かぶせ茶の代表産地で、平安時代に空海が唐から茶栽培を伝えたという伝承を持ちます。伊賀茶は堅蒸しと呼ばれる製法を継承し、高温での抽出により独特のコクと香りを楽しめます。こうした多様なブランドは、三重県茶の奥深さを物語っています。
三重県の茶葉は、品種や製法によって最適な飲み方が異なります。かぶせ茶は日光を遮って栽培するため旨味成分のテアニンが多く、70℃程度の低温でじっくり淹れることで、甘味とまろやかさを最大限引き出せます。伊賀茶は高温での抽出が向いており、香ばしい香りとしっかりとした渋味が料理にもよく合います。
菓子加工用の粉末茶は、スイーツやラテ、料理の彩りとしても活躍します。贈答用には上質な度会茶や水沢茶、日常使いには鈴鹿茶や飯南茶など、用途に応じて選べるのも三重県茶の魅力です。多彩な産地と銘柄を飲み比べることで、その豊かな風味の違いを存分に楽しむことができます。
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