宮崎県は年間を通して温暖で日照時間が長く、適度な降雨にも恵まれた、日本有数の茶産地です。県内の茶園面積は全国7位、荒茶生産量は全国4位と、国内でも高いシェアを誇ります。沿岸部から標高700mの高地まで栽培地が広がり、その地形と気候の多様さが、風味豊かなお茶づくりを可能にしています。
生産されるお茶の種類も幅広く、煎茶や蒸し製玉緑茶を中心に、てん茶や紅茶、西北山間地では全国一の生産量を誇る釜炒り茶もあります。また、宮崎県では「やぶきた」以外にも、県が推奨する12品種を含む多彩な品種が育てられています。これにより、香りや旨みのバリエーションが豊富で、全国的にも個性ある茶葉の供給地として注目されています。
宮崎県の北西部に位置する高千穂町や五ヶ瀬町は、釜炒り茶の名産地として全国的に知られています。釜炒り茶は、蒸し製茶とは異なり、生葉を直火の釜で加熱して作る製法で、香ばしくさっぱりとした風味が特徴です。
特に五ヶ瀬町は山深い環境と昼夜の寒暖差、澄んだ空気が茶葉の品質を高め、釜炒り茶の産地として高い評価を受けています。高千穂町では「カッポ茶」と呼ばれる独自の茶文化も息づき、地域の暮らしと密接に結びついてきました。
また、延岡市北方町の地下(じげ)地区も釜炒り茶の産地で、地域全体が「日本の里山100選」に選ばれるなど、美しい景観と伝統的なお茶づくりが共存しています。これら山間地のお茶は、香りや旨みに加えて、地域文化や歴史を感じさせる魅力があります。
県内最大の産地である都城市は、霧島山麓の盆地に広がる茶園が特徴です。昼夜の温度差と盆地特有の気候が、旨みと香りのバランスが取れた高品質な煎茶を育みます。その歴史は江戸時代にさかのぼり、島津藩の藩医が宇治から茶の栽培・製法を学び広めたことが始まりとされています。
また、沿岸部や平地では、爽やかな香りとまろやかな味わいが魅力の蒸し製玉緑茶も多く生産されています。宮崎県のお茶はアミノ酸やカテキン類などの有用成分を豊富に含み、コクと香りの両方を楽しめるのが特長です。県全域にわたり多彩な品種と製法が受け継がれ、近年は紅茶やてん茶など新たな挑戦も進んでおり、全国の茶市場でますます存在感を高めています。
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