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熊本県のお茶を知る|くまもと茶・釜炒り茶の産地と特徴

熊本県は、阿蘇外輪山や九州山地などの中山間地域を中心に、県内各地でお茶が生産されている産地です。豊かな水資源と寒暖差に恵まれた自然環境のもと、煎茶・玉緑茶・釜炒り茶など、個性豊かなお茶が育まれてきました。このページでは、くまもと茶の産地ごとの特徴や、熊本に伝わる釜炒り茶の製法について紹介します。

熊本県の茶産地

熊本県のお茶の概要

熊本県の生葉収穫量は約6,350トン、荒茶生産量は約1,300トンとされています。中山間地域や人吉球磨地方を中心に県下全域に茶畑が広がり、平野・山・水に恵まれた各産地でそれぞれ特色のあるお茶が作られています。生産量の多くを煎茶と玉緑茶が占めており、釜炒り製玉緑茶も生産されています。熊本の釜炒り茶は「青柳式」として知られる伝統的な製法を受け継いでいます。

ブランド力を高めるため、県内産茶は「くまもと茶」として統一発信されています。歴史の古い産地が多く、樹齢を重ねた茶樹も多いことが、落ち着いた風味を生む要因の一つとなっています。

熊本県の茶産地が育まれてきた自然条件

熊本県は、阿蘇外輪山や九州山地などの中山間地域が多く、豊かな水資源と寒暖差に恵まれた茶産地です。人吉球磨地方をはじめ、県内各地に茶畑が点在しており、それぞれの土地条件を生かしたお茶づくりが行われてきました。平野部では温暖な気候を背景に安定した生産が続けられ、山間部では朝霧や夕霧が茶葉を包み込み、旨味を引き出します。

こうした環境により、熊本県のお茶は全体として滋味が深く、飲み応えのある味わいに仕上がる傾向があります。歴史の古い産地が多いため、樹齢を重ねた茶樹も多く、落ち着いた風味を生む要因の一つとなっています。

くまもと茶に集約される多彩な産地

熊本県では、県内産茶を総称して「くまもと茶」として発信しています。以下のような個性豊かな産地が集まっている点が特徴です。

  • 矢部茶・山都茶(山都町):県を代表する銘柄産地。玉緑茶や蒸し製玉緑茶が主流で、仕上げに釜炒り工程を加える独自の製法により、渋みの輪郭がはっきりとした味わいが生まれます。市町村合併後は「山都茶」としても販売されています。
  • 岳間茶(山鹿市鹿北町):名の由来は西岳の合間の盆地であることから。朝夕に霧がかかり、清澄な水と大きな寒暖差が優れた茶葉を育てます。古くから細川藩の献上茶産地として知られ、蒸しの工程に時間をかけることで香り高いお茶が生まれます。
  • 菊池水源茶・鹿北茶・水俣茶・相良茶・錦茶・五木茶:それぞれの産地が独自の個性を持ちながら、くまもと茶として一体的に発信されています。

各産地が単独でも魅力を持ちつつ、くまもと茶として統一ブランドで発信されている点が熊本県の特徴です。

釜炒り茶文化を受け継ぐ熊本のお茶

熊本県のお茶文化を語る上で欠かせないのが、釜炒り製玉緑茶の存在です。熊本県と宮崎県に伝わる「青柳式」は、佐賀県方面の「嬉野式」と並ぶ、貴重な釜炒り茶の伝統製法として知られています。

釜炒り茶の特徴

  • 生葉を蒸さずに鉄製の釜で直接炒って製造するお茶
  • 水色は黄金色に澄んでおり、見た目にも美しい
  • 「釜香」と呼ばれる香ばしくすっきりとした香りが特徴
  • 味はまろやかで、後味は爽やかな飲み心地

釜炒り茶の歴史

釜炒り茶の歴史は蒸し製煎茶よりも古く、15世紀頃に中国から日本に伝わったとされています。現在では九州の限られた地域でしか製造されておらず、非常に希少なお茶となりました。熊本県は、この伝統を今に伝える重要な産地の一つとして、日本茶の多様性を支え続けています。

※上記の産地のお茶は新緑園ではお取り扱いがございません。あくまでも産地のご紹介となります。悪しからずご了承ください。

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記事監修

日本茶専門店 新緑園 代表取締役 茶匠 黒木信吾 (茶審査技術 九段 / 全国茶品評会 農林水産大臣賞 4度受賞)

宮崎県新富町にて昭和30年創業の新緑園代表。全国茶審査技術競技大会で全国でも数少ない「九段」を取得。

  • 全国茶品評会 農林水産大臣賞 4度受賞
  • 国内外コンテストで多数受賞
  • 日本茶普及活動にも従事

熊本県は、阿蘇外輪山や九州山地の中山間地域を中心に、くまもと茶として知られる多彩な産地が広がる日本茶の産地です。矢部茶・山都茶や岳間茶など個性豊かなお茶が育まれ、青柳式釜炒り茶という希少な伝統製法も受け継がれています。黄金色の水色と釜香が特徴の釜炒り茶は、九州の限られた地域でしか作られない貴重な存在です。

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