【日本茶コラム】九州地方の日本茶〜五島茶〜

※お茶の種類のご紹介となります。新緑園では販売いたしておりません。

九州地方の日本茶〜五島茶〜
 
土を豊かにすることで、体にも自然にもいいお茶を
 
―五島茶の生まれる地、五島列島



長崎県に属する五島列島は九州の西に位置し、大小152の島々から成り立っています。
リアス式海岸や海蝕崖（かいしょくがい）、火山など複雑で変化に富んだ地形が多く、
ほぼ全域が西海国立公園に指定されるなど、豊かな自然を持っています。
キリシタン文化、遣唐使ゆかりの地、特有の伝統芸能など、多様な文化も息づいています。
そんな海と山に囲まれた五島列島は、五島牛や五島うどんなどおいしい食べ物の宝庫としても知られており、
お茶もその1つとして挙げられます。
 
―土にこだわり、お茶にこだわる



五島列島で作られている五島茶には、他の産地にはない特別なこだわりがあります。それは肥料や農薬に頼らず、
植物と土が本来持つ力を引き出す「自然農業栽培」を実践しているところです。
まず、酵母菌・乳酸菌・納豆菌を入れることで土をふかふかにします。そうすることで、多くの根が張り巡らされ、
養分をたくさん吸収することができます。さらに、海水を注ぎミネラルを、畑の土を加えて微生物を補給。
玄米酢を加えることで、根の栄養吸収の促進とお茶の旨味アップを行います。
こうして栽培された五島茶は甘味が強く口当たりがよいと評判で、2002年天皇皇后両陛下が来島された際には、
お二人に献上されました。
 

―新しい名産品「五島つばき茶」



五島列島には、五島茶に並ぶ有名なお茶として五島つばき茶があります。長崎県・長崎県立大学・長崎大学と
共同研究開発を行い平成17年から6年の歳月をかけて誕生したもので、
島に多く自生するヤブツバキと五島茶を発酵させて作られています。
発酵させて作られているため、ツバキの葉に含まれるツバキサポニンや緑茶カテキンの他に、
紅茶ポリフェノールの一種のテアフラビンなど多様なポリフェノールを多く含んでいます。
糖尿病の予防や中性脂肪・体脂肪を下げる効果が期待されるとも言われ、五島つばき茶は島内の公立病院や
福祉施設などで愛飲されています。